102日目:映画のロケ地宿泊、朝日新聞取材

映画:八重子のハミング 歩記

日本縦断102日目(2016年9月14日)

70歳を超えるマラソンランナーの声援

早朝5時半頃起床し、周囲に迷惑にならぬよう早速片付けを開始。今日はテントではなく
屋根のあるベンチで寝たのでテントの片付けはない。

これだけでもそうとう楽だ。

さっさと片付けをして、再び歩き出した。

長門市内で野宿

長門市内で野宿

挨拶をしながら歩いていると、あるおばあちゃんが自宅の前で僕らに興味津々である。

始めは怪しさ半分、驚き半分という表情だったが一瞬で状況が把握できたようで、写真撮影を依頼される。

もちろん快く承諾。カメラを取りに自宅に戻って行ったはずがなぜか運動着に着替えてきた。

凄い凄いと褒めてくれるおばあさんだが、何とこのおばあさん、70歳を過ぎてハワイのマラソン(おそらくホノルルマラソン?)を二度も完走しているというではないか!

しかもタイムも年々上がっているそうな。なので日頃から走り込んでいるらしい。

いや、これは明らかにそちらの方が凄いではないか!でもおばあさんは貴重な体験だと僕らとの出逢いに大変喜んでいる。
僕らが出演するケーブルテレビも絶対観るそうだ。有り難い。

何だか逆に僕らの方が恐縮であるし、パワーをもらった。

おばちゃんわざわざ農作業服から正装(ランナー服)してきてくれた
70歳超えランナー

久々の山越えはやはりきつかった

しばらくすると雨が降ってきた。ヤフーの雨雲レーダーはかなり正確だ。雨が降っていなくても、ヤフーの雨雲レーダーが数分後に降ると言えば、本当に降る。

今回もその助言に従い、雨が降りそうなタイミングで屋根のある場所に休憩を兼ねて雨宿りする。

そうこうしていると今日一番の試練、鎖峠の登場である。

TopoProfiler(GPS高低差測定アプリ)によると約300mの山らしい。

九州以来、久々のきつそうな山だったが、予想通りきつかった。

今日は20℃涼しいのに、汗がだらだらと垂れる。

久々の三頭筋に痛みが走る。

最近は無理をしないように苦しくなったらたまに妻にトレーラーを押してもらうようにしている。

僕が故障すれば自ずと妻に肉体的負担が集中し、確実に共倒れだからだ。

なのでたまに妻の変わってもらい、休憩を取るように本州からはしている。

山中でも雨が降った。汗と雨が混じって臭い。僕らは3日風呂に入っていないので当然である。

雨が止むのと同じ頃に僕らも鎖峠の頂上に着いた。ここからはあとは下るだけだ。

しかし下りもしんどい。トレーラーにはブレーキがないので、自分の腕と脚でブレーキをかけなければならない。

よって膝への負担が激しい。ここでも夫婦で代わる代わる引っ張りながら峠を下っていった。

鎖峠を登る

鎖峠を登る

鎖峠を登る

わざわざ探して手作りの差入れを届けてくれた女性

峠を下っている途中、椅子のあるバス停があったので休憩をすることに。

すると一台の車が目の前に停車した。中から若い女性の方が袋をもって降りてきた。

まさかこんな山奥で差入れか?と不思議に思ったが、案の定差入れだった。

この方は油谷青少年自然の家で出会った萩姉(油谷青少年自然の家:出逢い編)のお友達で、是非僕らに会いたいと山の中を探しながら僕らを追っかけてきてくれたのだ。

しかも差入れは手作りの焼肉おにぎりだ。色々考えてこのメニューにしたのが伝わってくる。

まだ会ったこともないのにここまでして頂けて感謝で胸がいっぱいになった。

差入れの焼肉おにぎりを頂きながら、しばらく3人で談笑した。

おかげで昼食にありつけたし、パワーももらった。

差入れの手作りおにぎり

差入れしてくれた女性と記念撮影

朝日新聞萩支局の取材

鎖峠を下り終えてすぐに、事前に取材の約束をしていた萩市の朝日新聞の記者さんと落ち合った。

名刺交換を済ませると早速取材が始まった。

朝日新聞萩支局の取材

取材中にチャリダー(自転車の旅人)がそばに停車。

彼女は東京から出発して北海道を目指しているそうだ。なぜか彼女は僕らのことを知っていた。

どうやら彼女は僕ら油谷青少年自然の家を出た後にそこを利用したらしい。その時に職員さんから僕らの事を聞いていたようだ。

偶然通りがかった僕たちを知っていたチャリダー

他にも、初めて出会ったと思った人たちに「この前見かけたよ」と言われることが多くなっていた。

そのことといい、取材といい、チャリダーといい何だか徐々に有名人になってきているようだ。

九州での無名感が嘘のようだ。

取材を終えると小一時間ほどで本日の目的地、萩市の金谷神社に到着。

今日は長門時事新聞の記者さんのはからいで、この近辺の空き地にて野宿の予定だったが、ひょなんなことからここ金谷神社の社務所(神社の事務や宮司さんが寝泊りする建物)で泊まらせてもらうことに。

しかも記者さんの家でシャワーも使わせてもらった。ご縁は繋がるものだ。感謝しなくてはならない。

金谷神社に到着

金谷神社

金谷神社の社務所

「八重子のハミング」ロケ地にて宿泊

ここ金谷神社は結構有名な場所らしい。近々公開の「八重子のハミング」という映画のロケ地でもあるとのこと。

そして今日泊まる社務所でまさに映画の撮影が行われたと言うではないか。

映画の撮影現場で泊まれるとはこれまた貴重な経験だ。

「八重子のハミング」とは、ここの宮司である陽信孝さんと奥様を元にした映画である。

若年性アルツハイマーの妻とその妻を一生懸命介護する夫の物語である。

夫婦の愛が育まれたまさにその舞台で僕ら夫婦は今日宿泊させて頂く。

陽さんのご夫婦のように僕らもさらに絆を深めていけたらと思う。

「八重子のハミング」の主人公で金谷神社の宮司である陽信孝陽さん
「八重子のハミング」の著者で金谷神社の宮司である陽信孝陽さん

八重子のハミング

この動画に出てくる家が僕らが泊まった社務所である。実際に陽さんと奥さんが過ごされた家だ。家族で食事をしているシーンの部屋でまさに寝た。

「八重子のハミング」の本

本日の歩行データ

宿泊場所金谷神社の社務所
歩行距離23.11km
歩数35,503歩
102日目の歩数
疲労度7/10

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