109日目:旅では喧嘩もよくある?

歩記

日本縦断109日目(2016年9月21日)

ご縁が途切れる

台風も過ぎて空は晴れている。

人の家に泊まるのもこれで最後だ。福原さんでご縁が途切れる。今日からはまた野宿なり何なり自分たちで寝床を探さなければならない。

しかし僕らには不安があまりない。ゼロではないが何んとなかるという根拠のない自信があるのだ。今日目指すのは「道の駅 ゆうひパーク三隅」である。そこか付近で野宿する予定だ。

福原さんご夫婦とご友人の方に見送られ、僕らは本日の旅に出発した。

福原さんご夫婦との別れ

喧嘩で?別行動

今日は旅始まって以来の初めて別々の道を歩いた。といっても2~3kmだが。。。

理由は喧嘩というか、僕のイライラが爆発して別々の道を行くことにした。妻は同じミスを何度も繰り返すのだが、それが今日も出た。

旅をしていると「喧嘩もよくあるでしょ?」と言われることが多いのだが、僕らの場合は喧嘩にはならない。妻のこの何度も同じミスをすることに一方的に僕がイライラして爆発するパターンが多い。

今回も写真の撮り方を何度も「こういう時はこう撮ってほしい」と伝えているのに、全く違う撮り方をする。今日も大事な場面で同じミスをした。

自分の顔だけ撮って、他の皆は背中しか写っていないのだ。撮るという事だけに頭がいって、今どういう場面でなぜ撮るのかという事にまでは気が回らないのだ。

はたから見たらたかが写真と言われればそれまでだが、僕ら夫婦にとっては大事な事である。ブログに載せる為でもあるし、写真の技術を上げる為でもある。思い出を綺麗に残したい為でもある。

僕はど素人なりになるべくどうやったら見る人に伝わるか考えて撮るようにしているのだが、妻は撮る瞬間に何も考えずただシャッターを押す。

そして後で何の時の写真か他人が見たら全然分からない。本人すら分かっていない場合もある。

しかし妻は写真の技術を上げたいと口では言う。旅の前に写真教室に通いたいとまで言っていたほどだ。何なら僕よりも写真の技術に興味があるわけだ。

きっとその時は撮る事に一生懸命で何も考えることができないのだろう。そういう人間がいるのも僕は知っている。批判もしたくない。

だが、何の場面か分からない使えない写真ばかり撮られていては僕も困るし不満も募る。しかもこれまでに何度も「こういう時はこう撮ってほしい」とお願いしていたのに、今回もまたわけのわからない撮り方をしている。

自分だけ写って他の人は背中だけって・・・。全く理解ができない。
(もちろん意図して背中を撮っているわけでない)

重い荷物を持ったり、トレーラーを押したり、寝床の確保やホテル探しから予約、歩くコースの選定など僕が担っている部分が多いので(別にそれは苦ではないし当たり前だと思っている)、妻には写真と荷物関係と会計を担ってもらっている。

歩く時はほぼ写真だけ担当してもらえればそれで良いように旅の作業は振り分けてある。だがその写真を僕がお願いした通りには撮ってくれない。何度言っても変わらないのだ。

という事で今回は我慢できず爆発してしまい、途中で別の道を進んだ。僕ら夫婦には夫婦喧嘩というものはない。いつも怒るのは僕だ。妻はあまり怒りの感情は持ち合わせていない。だからいつも喧嘩にはならない。一方的に僕が怒って終わりだ。

なのでもう別々に進もうと強引に道を別れた。

ドラマと現実は違う

さて、道を別れて歩くこと2~3km。僕も冷静になり、途中で妻が歩くルートに繋がる道を通って後を追いかけた。

ここですぐに追いついて仲直り。

・・・

・・・

と上手くいけばドラマのような話だが、現実はそう上手くはいかない。

僕はそこの住人しか知らなさそうな農道を通って妻の歩くルートに出ようとしたのだが、その農道が途中で途切れていた。グーグルマップではそこに道があるはずなのに、そのアスファルトでできたほっそい道は周囲の草木で完全に森の一部と化していた。

下を見ると微かにアスファルトは見えるので草木をかき分けて15mほど前進してみたが、ますます草木が生い茂りとうとう進めなくなってしまった。

「この先に妻がいるはずだ。早くしないと追いつけない」と一瞬焦ったが、草木に囲まれた僕はすぐに冷静を取り戻した。

「まずはここから脱出せねば!」

と微かに見える来た道の方向へ戻る。蜘蛛の巣や虫、何かの種や草花など体に大量にまとわりつく。それでも必死に前進した。

そして何とか脱出できた僕は改めてグーグルマップを確認した。すると、似たような道がすぐそばにあった。どうやら先ほどは早く妻のもとへと焦るあまり、一つ道を間違っていたようだ。

先ほど進んだ道は途中で無くなっていた。そばにある正しい道を進むと先ほどの道がどんどん険しくなっているのが見えた。危うく抜け出せなくなるところだった。

しかし正しい道も住人どころか、ここに畑を持つ人しか知らないさそうな細い道で、本当に妻のいる(比較的)大きな道に出るか半信半疑だった。10分ほど進むと何とか無事この細い怪しげな道を抜け妻の歩く道に出た。

だが、しばらく歩いても妻は一向に見えてこない。僕が道に迷ってしまったために妻はもうとっくに通り過ぎていた。

妻を探して一人で歩いている僕
一人で歩いているシーン

妻の後を追いながら歩いていると、野宿できそうな良い場所(田の浦公園海水浴場)を見つけたので、すぐに妻に連絡した。

田の浦公園海水浴場で野宿

妻が来るととりあえず仲直りして、暗くなる前に早めの夕食をとった。そして浜辺で少し強くて冷たい波に足をつけながら互いに反省し今日を締めくくった。

少し強くて冷たい波

少し強くて冷たい波に足をつける

本日の歩行データ

宿泊場所田の浦公園海水浴場
歩行距離22.06km
歩数32,191歩
109日目の歩数
疲労度7/10

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