27日目:会わなきゃいけない友がいる

会わなければならない友 歩記

日本縦断27日目(2016年7月1日)

高校時代の恩人

今日は連泊最後の日。朝から晩までブログを書く。歩かないので体の疲労は溜まらない。やはり回復には時間が足りないようだ。

今日の大事な予定は夜にある。僕には会わなければならない友がいた。

彼は高校時代に僕を救ってくれた恩人だ。別に命に危険があったわけじゃない。いじめられてたわけでもない。ただ僕がクラスに友達がほとんどおらず、はじめの1~2ヶ月ほどずっとしょんぼりしていたのだ。

そんな僕を見て積極的に声をかけてくれてたのが彼だった。聞いてるほうは、あるいは声をかけたほうは、そんな大したことはないと思うかもしれないが、声をかけられた当人としてはとても助かった。おかげでその後の学校生活も楽しむことができた。

以前も話した通り、僕は学校では浮いていた。年齢も違うし見た目も進学校には相応しくない見た目だっただろう。怖がっている人もいた。人見知りなので社交性にも欠けていたので余計に近寄りがたい部分はあっただろう。

それでも彼はそんな僕をクラスの輪に引っ張ってくれた。本当に有り難い事だ。それからというもの彼とはとても仲良くさせてもらって、高校時代はもちろん、卒業と同時に彼がここ久留米に渡ってからも沖縄に帰省する度に会っていた。

そんな彼と連絡が途絶えたのはここ8年くらいだろうか。

僕も名古屋に渡ってからは徐々に周囲と連絡も取らなくなったこともあり、彼の噂は全く耳に入ってこなくなった。しかしずっと彼のことは忘れられなかった。元気にしているだろうかとずっと気になっていた。

だから今回旅をするに当たって、彼がまだ九州にいるのなら是非一目会いたいと思った。

そして思い切って久々に彼に連絡を入れた。

すると、彼は昔と変わらぬ様子で僕を受け入れてくれた。今どこにいるのか訪ねると彼は熊本にいた。

そう、心配していたことが現実となったのだ。熊本地震があった時、もしかしたらと不安に思ってはいたが、僕は何かの勘違いで彼が北海道に引っ越したと思っていたので地震も大丈夫だろうと思い連絡はしなかった。

しかし彼は被災していた。しかも震源地のそばで。

彼は明るい性格であまり悩みを真剣な顔で話さない性格だ。いつも笑顔で周囲を和ませ、周囲から慕われる存在。やはり今回の震災でも弱音を吐かず、周囲に心配をかけず、ただただ静かにしていた。本当は被災してとても苦しんだことだろう。

余震が怖かったろうに、長い車中泊も苦しかったろうに、知らなかったとはいえ、被災した事実を知ってからは助けられなかった自分を責めることしか僕にはできなかった。

そんな彼が忙しい中、今日は時間を作ってくれて久留米まで会いに来てくれることになっていた。

変わらぬ笑顔に一安心

時計は午後10時を回ろうとしていた。彼は仕事が忙しく約束の時間より少しおしている。こちらは旅人なので全く問題ないが、熊本からくる彼の方が遅くまで仕事をした後の長い運転で大変だろうと気にかかる。

そんな心配をしていると彼から到着の連絡が入った。

下におりると、ホテルの前の薄暗い夜道に見覚えのある男性の顔がぼんやり見えた。

彼だ。

相変わらず上はスポーツウェアに下はハーフパンツのラフな格好だ。僕は彼の格好も昔から好きだ。ラフで飾らないのがかっこいいといつも思っていた。

近付くと昔の笑顔がそのままだった。沖縄を離れて十数年。しかし彼の顔からは沖縄を忘れた印象は受けなかった。いつも通りの優しい笑顔だった。唯一変わったのはおしゃれな今風の眼鏡をしていることくらいだ。

積もる話もあるが、とりあえず妻の紹介をして記念撮影と寄せ書きをお願いする。

高校時代の同級生よ、ご堪能あれ。謝花君だ。
謝花と記念撮影

長年の空白を埋める

記念撮影を済ませると時間も時間なのですぐに移動した。駅のそばのモスに入る。今思うとモスと言えば、僕らの高校ではよく利用されていたお店だ。懐かしい。

注文も簡単に済ませ奥の席に座った。

まずは会わなくなってからのことをお互いに話した。そしてここには記せない色んな事も語り合った。他愛もない事から真面目な話まで。

今回嬉しかったのは、あまり真面目に悩みを口にしない彼が色々話してくれたことだった。震災の事、仕事の事、沖縄や友達の事、色々話した。

的確かどうかは別として、いくつか僕なりの考えも伝えさせてもらった。彼の表情からするに少しは役に立てたかもしれないと感じた。

時間はあっという間だった。彼としゃべるといつも時間が経つのが早い。

本当は会話の詳細をここに記したいところだが、僕と彼の中に秘めることにする。

ただ数時間話しただけだが、たくさんパワーをもらった。被災したこともそうだが、長らく連絡が途絶えていたことで元気かどうかずっと心配していた。それもすっきりしたので心が楽になった。

店を出てホテルに戻ったのだが、ホテルの前でも少し立ち話をしてしまった。彼としゃべるのはやはり面白い。

高校の同級生の皆も謝花君のことが心配だった人は多いだろう。無事生存を確認してきた。彼は元気でやっていたよ。

最後にもう一度写真撮影
謝花と記念撮影02

あ、それと謝花君は結婚していた。ご報告まで。

コメント

  1. あたぼっぎぶ より:

    2年の最初の数ヶ月は確かに変な空気あったね笑
    なつかしい笑
    その変な空気が嘘だったくらい後半は楽しかったよねーナイスじゃーな♪
    ろう勉(廊下で勉強)なつかしい……

    じゃーな福岡と思ってたけど熊本だったのね。
    無事でなによりだ。ほんと。
    じゃーなスマイルの力は偉大(`・ω・´)b

    • あきら より:

      友達いないから筋トレばっかしてたな(笑)じゃーなにはまじ救われました。僅かな友達だったあたぼっぎぶにもな!

      後半、というか二学期からはもう最高だったな!ろうべん、俺してね~(笑)高校時代に勉強した記憶はほぼない(^^;テストに名前書いて2点もらったことはある!(^^;

      じゃーなくんは生息域を変えてましたが無事でした。あ!「・・・ってをひ」は出なかったよ~(笑)

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