日本縦断24~25日目(2016年6月28~29日)
決戦は19時半
旅に出て3週間以上が経った。ここ最近は休養らしい休養をとっていない。体の方は休んでくれと終始言ってくる。でも何もしないわけにはいかない。ここでは歩みを止めて連泊はするが、道具を買い集めなければならない。
とりあえず駅内の百均に行って道具を揃えた。あとはじっくり休みながらブログでも書くだけだ。
そして大事な戦いが二日目の夜に控えていた。食料の調達である。
スーパーの下見は前日に済ませておいた。
どうやら半額シールが貼られる時間は19時半頃のようだ。
夫婦そろって気合十分。
名古屋時代にはこうやって半額の時間帯を狙ってはリュックサックいっぱいに食材を買い溜めしていたのを思い出す。そうやって貧乏時代を乗り越えてきた。その当時の記憶が蘇る。
僕らは二人一組なので、一人客より有利だ。僕は寿司を狙っていたので寿司コーナーをメインに参戦。ここでもまた一人分ではなく、二人分の大きめのパックを狙うのでライバルが少ない。
妻は弁当コーナーをメインに参戦。もちろん狙いの弁当は既に決まっている。第二希望までは決めているので万全な体制だ。
30分以上その場を動かない強者
僕らが事前に店内を見て回っていると、ある中年女性が同じ場所にずっと立っていた。そこはお寿司のコーナーだ。女性はピクリとも動かない。しかしまだ半額の時間ではない。
女性からは執念のようなものを感じた。この人は今日は初めてではないとすぐに悟った。ベテランのような雰囲気も醸し出していた。
そして僕は、見た目の年齢やこの執念からして今日はどうしても寿司を買わなければいけない日なのだろうと思った。もしかしたら子供の誕生日かなんかで、どうしても良い寿司を食べさせたいのかもしれないと思った。
結局、この女性は30分以上も寿司が半額になるまで同じ場所をどくことなく、ずっと立っていたのだった。やはりベテランだ。
半額弁当争奪戦開幕!
話しを争奪戦に戻す。
いよいよ決戦の時刻、19時半が迫ってきた。
店員さんが通るたびに客の群れが右往左往し始めた。だがまだ貼られない。もう一人、またもう一人と店員さんが通る。客の群れはその一挙手一投足に翻弄される。
そしてついに半額シールをもった店員さんが登場。次々に半額シールが貼られていく。もう現場は鯉の餌やり状態。あらゆる角度から手が伸びてくる。しかし僕らも初心者ではない。その道を生き抜いてきた経験者だ。既に狙いの寿司や弁当は決めている。そのためのポジションも完璧だ。
鯉の群れが各々の商品をとってはこれでもないあれでもないと好みものを選んでる。その間に僕ら夫婦鯉は狙いを定めたものに一気に仕留めにかかる。高速でもなく低速でもないこの自然なスーっと伸びる手に、誰もがノーマークだった。
勝負は一瞬だった。夫婦鯉は狙い通りの商品をそれぞれ獲得し、群れから離れた場所で落ち合う。互いに獲得した商品を見せ合った。
勝負は決した。
あとは高みの見物である。そして良い物がまだ残っていれば手に取って確保した品々と見比べる。
見物が終わると悠々とレジを通りホテルへと帰って行った。
今夜の夕食の半額寿司
今夜の夕食の半額寿司と明日の昼食分の半額弁当
その他の飲み物や野菜などの食料も含めてトータルで2,300円ほど。弁当だけなら2,000円以下だ。寿司を入れてこの値段なら良い結果だ。
半額の弁当は翌日の昼に美味しくいただいた。
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