137日目:そうだ、温泉に入ろう!

道の駅シーサイド高浜の「湯っぷる」 歩記

日本縦断137日目(2016年10月19日)

久々に温泉に入ろう!

2016年10月19日、日本縦断137日目、今日の目的地はとりあえず福井県の大飯にある「道の駅シーサイド高浜」だ。

“とりあえず”、というのはそこからさらに4~17㎞の間に「道の駅うみんぴあ大飯」や「道の駅おばま」といった野宿できそうな場所があるので、体力次第でどこまで歩くか決めることにした。

「シーサイド高浜」なら温泉もあるので4日ぶりに体を洗える。よって距離としては20㎞と短いが、今日は温泉に入ってゆっくり休もうということになった。

写真を見ても分かるとおり、自分の脂で髪の毛がカッチカチだ。

3日間洗っていない髪

相棒と突然の別れ

早朝、野宿の片付けをしていた時のことである。僕は使った雑巾を洗いにトイレのそばにある水場へ向かった。

洗う前にトイレに寄ろうと雑巾を水場に置いてトイレに入った。そして用を足し終え便器を離れようとした瞬間、なんとポケットに入っていた大事な万歩計が急に飛び出してきた!

そして便器の中に・・・ポチャッ。

すぐに拾い上げたがもう何も表示されない。沖縄からずっと旅を記録してきた万歩計が、旅の酷使で壊れるのではなくトイレで水没して壊れるなんて。なんてあっけない終わり方なのか・・・。

僕は一人の相棒を失ったようなショックを受けトイレをあとにした。

ついに盗難事件発生!

水場に戻った僕は雑巾を洗おうとしたら、先ほどまでそこにあった雑巾がなくなっている。時間にしてほんの3~5分だ。

「え!?雑巾を盗むやつなんかいるの!?しかも百均の!?」

とまたまたショックを受けつつ周囲を見渡すと、怪しげな自転車に乗ったおじいさんがすぐそばに。そういえば、トイレに入る前にもこのおじいさんがこの辺で何かを物色していたような気がした。

でも、ここで盗った盗ってないなんてやり取りをするのもストレスだなと感じた僕は諦めることにした。昨日の件もあるし先ほど相棒を失ったショックもあったので自分の心のためにも諦めた方が良いと判断した。

すると、今度は若い青年が何処からともなくやって来て、僕の周辺をうろちょろ。何度も何度もうろちょろ。首をかしげながらうろちょろ。何やら僕に言いたげである。

青年は思い切って話しかけてきた。

「あの~、ここに帽子ありませんでしたか?」

そう、この男性は僕を疑っていたのだ。

おいおい、たった今こちらも盗まれたばかりだ。今日は朝から大変な一日だ。

僕も今し方、雑巾を盗まれた事を伝える。そして遠くに行ってしまった先ほどの怪しいおじいさんを指さし、さっきまでこの辺で何か物色しながらうろついてた事を伝える。

青年はだいぶショックを受けている様子で去って行った。

ちなみにこの青年は昨日僕らが始めに野宿しようとしたあずまやで寝ていた人物だった。しかも旅人だった。お互い盗難の被害にあい、気分的に交流どころではなかった。

野生動物への餌やりはイカン!

公園を出ると、トンビが物凄い数で集まっている。集団で何かに襲い掛かってる感じだ。何かと思い咄嗟にカメラを向ける。

よく見てみると何とおじさんがトンビに餌付けしているのだ。トンビはおじさんが来たので集まってきたわけだ。しかしすぐそばには人もいる。それでもトンビは急降下や急上昇を繰り返しておりとても危険だ。と、その時、おじさんが僕らに気付き餌やりを止めた。きっとやっちゃいけないと分かっているのだろう。

僕も動物好きなので繋がりを持ちたい気持ちは分かるが、こうやって野生の動物に餌をやると人間とトラブルになり最悪、動物の側は命を奪われる(殺処分)。安易な餌やりは動物のためにはならないことを人間は自覚せねばならない。

トンビに餌付け

やっぱり京都は旅人に優しい街だ

曇りのち、飴

再び歩き出すと初老の男性が僕らを見てコンビニに駆け込んだ。と思ったら、すぐ袋を持って出てきて僕らの方にやってきた。

男性は「はい、これ!」と飴をくれた。早朝の散歩中に僕らを見かけ思わず助けたくなったのかもしれない。しかし男性はちょっと会話を交わしただけですぐに去っていった。それにしても京都の人は旅人に優しい。

今日の天気はくもりだが、優しい飴が降った。

飴の差し入れ

福井でも京都人が差入れ

出発して3時間ほどで京都とはお別れし福井に入った。

福井県入り

福井に入ると、工事中で車が渋滞していた。すると渋滞で停車していた某企業の営業車から「はい、これ!頑張って!」と男性がリンゴと缶コーヒーをくれた。

リンゴと缶コーヒーの差し入れ

おそらく自分の朝食か何かだったろうに。またもや差入れを戴いてしまった。そしてまさかと思い、ナンバープレートを確認すると見事に京都ナンバーだった。京都人はやはり旅人に優しいようだ。

リンゴと缶コーヒーを差入れしてくれた男性

京都ナンバー

わずか7%を的中

今日は途中でコインランドリーで洗濯をしたので15時頃にようやく「道の駅シーサイド高浜」に到着した。すると早速、期待していた温泉を発見!

道の駅シーサイド高浜

道の駅シーサイド高浜の「湯っぷる」

足取りも軽い。

そして中に入ろうとすると、何か様子がおかしい。

やってしまった。。。なんと定休日。。。

みごと月に2回しかない定休日に当たってしまった。。。

確率にしてわずか7%だ。今日は万歩計といい、盗難といい、温泉の定休日といい何だかついてない一日だ。旅とは都合良くいかないものだと改めて痛感した。

仕方なく僕らは4㎞ほど先にある「道の駅うみんぴあ大飯」に向かうことにした。そこの隣には少し高いがホテルの大浴場がある。僕らはそろそろ体もかゆくなって不快だったので、今日こそはお風呂に入りたかったのである。お風呂に入れば少しは疲れもとれる。

はずだ。。。

それにしてもゴールして気が緩んだ分、また歩かないといけないのは精神的にきつい。昨日もそうだったので更にきつい。最近精神的にいっぱいいっぱいだ。

もちろん今度はきちんと営業日時を確認してから向かった。1時間ほどで「道の駅うみんぴあ大飯」に到着した。ここは敷地がとても広く眠る場所には困らなさそうなので、寝床はお風呂の後に探すこととした。

道の駅うみんぴあ大飯

これらの車はほぼ車中泊の車(翌朝撮影)
「道の駅うみんぴあ大飯」で車中泊する人達

「道の駅うみんぴあ大飯」は敷地が広い!上空にはパラグライダーも!(翌朝撮影)
道の駅うみんぴあ大飯は敷地が広い

(翌朝撮影)
道の駅うみんぴあ大飯は敷地が広い

そして僕らはすぐそばのホテルでゆっくり風呂に入った。久々の風呂で心も体もすっきりした。

あ~癒された。

この日は気持ちよく寝袋に入ることができたのだった。

4日ぶりのお風呂で髪の毛がツルッツル!
ホテルうみんぴあのスパ

コメント

  1. 酒藤直幸 より:

    色々な事があった一日のようですね。しかし、お風呂は休みで良かったのではないでしょうか?もう一人の縦断者の感想は良くなかったようですよ。「道の駅うみんぴあ大飯」はトイレも綺麗で、オススメの場所でした。

    • あきら より:

      らしいですね!お休みだった施設は感想が良くなかったです。うみんぴあ大飯は綺麗で人も少なく、気持ちよく利用させて頂きました。

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