21日目:山鹿温泉で温泉嫌い克服?

山鹿温泉入り口にて 歩記

日本縦断21日目(2016年6月25日)

土砂降りの中かけ寄る男性

今日は朝から土砂降りだ。出発前からレインウェアを着ていくことにした。

今日の歩行距離はちょうど20kmの予定。結局昨日が7.6kmだったので疲労の蓄積もあまりなく、回復も若干できた。今日もこの距離なら問題なさそうだ。

徒歩日本縦断21日目雨

出発して10分、前方から年配の男性が駆け寄ってきた。どうやら先ほど車内で僕らを見かけて戻ってきてくれたらしい。目の前のヒライ(弁当屋)を指して「何かおもてなしをさせてほしい」と言うのだ。雨もひどいし僕らは朝食もとったばかりなのでお断りした。今弁当を買って持って歩くのは正直辛かったというのもある。

すると男性はカンパをくれた。一旦断ったのだが、自分も健康な時は旅をしたからと、応援したいのだと仰る。現在は体を壊し旅には出られないのだとか。そういった自分の思いも一緒に連れていってほしいということなのだろう。僕らは何度もお礼を言って有り難く頂戴した。

雨は一向に止む気配はない。諦めて進む。今日はレインウェアでずっと歩くことを覚悟していたので幾分か気持ちは楽だ。それにしてもレインウェアは熱い。

門司まであと171km!
門司まであと171km

山鹿温泉に到着

その後は何事もなく、ひたすら雨に打たれて歩き続けた。雨も降っていて一眼レフカメラも出せなかったので、いつものように写真撮影はできずひたすら歩くことに集中した。撮った写真は手軽にiphoneで済ませたものだ。

山鹿市に突入
山鹿市突入

「がまだせ!くまもと。(がんばれ!くまもと。)」の幟
がまだせ!くまもと。

山鹿温泉入り口
山鹿温泉に到着

山鹿温泉街の目の前
山鹿温泉の宿は目前

山鹿温泉のいかにも高そうな旅館が見える。泊まりたくても泊まれない。。。
山鹿温泉街の高そうな旅館がみえてきた

集中して歩いたおかげで本日の目的地にかなり早く到着することができた。なんと今日は15時前には到着である。かなり早い到着に安堵感を覚える。

入り口では看板猫がお出迎えしてくれた。

山鹿温泉泉の看板猫

観光を我慢して食事でご褒美

チェックインを済ませ、汚れたレインウェアや道具を洗い夕食を調達に出かけた。フロントの方に情報を聞いたところ近くに安いてんぷら屋さんがあり、そこは人気なんだとか。となりにコインランドリーもあり一石二鳥なので今夜はそこで夕食をとることにした。この頃からその日その日に宿を決めていたので、いつ野宿になるか分からず、洗濯はできる時にすることにしていた。

天ぷら屋さんは安いと言ってはいたが、沖縄の天ぷらの感覚(おやつ感覚の安い食べ物)とは真逆なため、若干高いんだろうと覚悟はしていた。山鹿温泉でも観光はしないので食事で少しご褒美をと思っていた。観光はできなくもないが、正直疲れもあって面倒だったのだ。

いざ中に入ってみると、予想とは裏腹に1,000円前後とリーズナブルだった。まあ味も悪くはなかったのでコスパに満足した。

ちなみに沖縄では安いと50円くらいから天ぷらが買える。しかもデカい。こちらの天ぷらの感覚とは全く違うのだ。

ここにも熊本地震の影響が

先ほど食事に出かける前にフロントの方に天ぷら屋さんのことを教えてもらった時、熊本地震の被害の大きさを感じるエピソードがある。

実はこの宿泊所では夕食を別料金で提供している。僕はそれを知っていたので、お願いできるかきいた。しかし、返事は意外なものだった。

「申し訳ありません。実は今はご夕食の提供をしておりません。実は熊本地震の影響でどうしても人手が足りず、なんとか朝食だけでもやっとの状況なんです。」と申し訳なさそうな、苦しそうな、言葉と表情で答えてくれた。客の希望に答えられない辛さもあるのだろう。

この話を聞いて、翌日の朝食はいつものホテルの朝食以上に有り難く頂戴した。

山鹿温泉あなどるなかれ。温泉嫌いを克服?

腹も満たし洗濯も終え宿に戻ってきた。疲れた体を癒すため、部屋に備え付けられた温泉に入る。通っていた整骨院の先生も一番の疲労回復は湯船につかることだと言っていた。

ちなみに僕らはお風呂に入る習慣があまりない。沖縄風に言えば湯船につかることがないということだ。(沖縄では「お風呂に入る=シャワーを浴びる」という意味でもよく使われる。お風呂とシャワーが同じなのだ。)

僕ら夫婦は自宅でもたまに筋トレやマラソンで疲れた体を回復させるためにお風呂に入ることがあるが、もって1分。いや30秒かもしれない。あまり長くつかれないし、つかると逆に疲れてしまう。嫌々入っていると言ってもいい。癒されるなどとは一度も思ったことがない。

だから友達が温泉旅行に行くとか、遠くまで温泉に入りに行くなんて行為が本当に不思議てしょうがなかった。そんなことにお金(特に旅行は大金だ)を払う意味が理解できなかった。100歩譲って温泉旅行なら行ってもいい。旨い料理がでるからだ。そうでもなければ絶対に行くことはないだろう。友達にそう言うと、「日本人としてもったいない」と言われたこともある。

さて、今回も予約の際に部屋に温泉がついていると言われたのだが、上述の通り正直そこまで嬉しくはなかった。なのでそこまで期待もしていなかった。とりあえずあるから入るかという程度だ。そしていざ入ってみた。

すると一瞬で不思議な感覚に陥った。

実際つかってみるととても良い気持ではないか!

旅で疲れているからだろうか、自宅で入るのとは全然違う。

温泉とはこういうものなのか!

友達が言ってたのはこれか!

と一瞬で体が理解したのだった。

結局、翌朝も出発前につからせてもらったほどだ。

温泉あなどるなかれ。

これも旅で得られた貴重な体験となった。

写真では分かりにくいが、湯船も結構大きかった。
ビジネス湯宿湶の部屋に備え付けの温泉

ビジネス湯宿湶の天然温泉

僕は温泉(湯船)を克服したのかもしれない。これは是非今後も入りたいと思った。

本日の歩行データ

宿泊場所ビジネス湯宿湶(山鹿温泉)
歩行距離20.05km
歩数29,452歩
21日目の歩数
疲労度7/10

コメント

  1. チン・youのF君 より:

    露天はオススメだぜー!
    俺も浸かるのは苦手だけど、景色見るだけでかなり疲れが吹っ飛んだ。
    温泉だけでも入れてくれるから、宿泊は近くで野宿 → 温泉拝借もありだぞー (^_^)v

    • あきら より:

      そうそう、今後はその作戦でいく予定!了解、露天風呂もチェックしてみる!テント泊は慣れてきたのであとは野宿になれるだけだな(@-@☆彡

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