突然、積み上げてきた歩跡が消えた
先人たちは日本縦断をどういう道で歩いたのか、それは旅に出る前から気になっていた。だから僕らは歩跡を残そうと思った。
幸いにもマラソンで使っていた相棒のガーミン(GPS付き腕時計)があった。
これまでどこを通ったか、ずっと記録をつけてきた。最近ではバッテーリーが劣化し、途中で充電をし直して使っていた。
そして今日、溜まった歩跡のデータをクラウド上にアップしようとした。
しかし、まるまる一ヶ月のデータが消えていた。特に苦しい道のりだったここ一ヶ月の歩跡が1歩も残っていない。獣と遭遇した真っ暗な山道も、誰一人人も車も通らなかった峠、急きょホテルに泊まれなくなり街をさまよった都会、何もない。
そして解放される
これまで積み上げてきた歩跡は消えた。
しかし、歩跡を残さねばという縛りから解放された。
歩いていない場合はバッテリーの節約のために何度も一時停止しては、また歩き出す際にスタートボタンを押していたが、それからも解放された。
しかもスタートボタンを押すのを案外忘れるのだが、その都度あとでグーグルマップで修正していた。これが結構手間だった。それからも解放された。
今後は毎日何キロ歩いたかだけは記録していこうかとも思うが、やや面倒だ。それは検討して決めよう。
とりあえず一つまた身軽になった。
コメント
データが消えるのは悲しいけど、精神的な荷物が消えたのは良かったんじゃないかぁ。
俺もどこの道を通ったって記録(プチ日記)つけてたけど、記録も旅に出よった(笑)
データよりも出会いを忘れなければ、いい旅を続けれると思うぜ!
だな!今は囚われなくなって清々しいよ!本当に旅は出会い!捨てる神あれば拾う神あり!Fも次は歩きで!(笑)